合気道は、開祖・植芝盛平翁(1883~1969)が日本伝統武術の奥義を究め、さらに厳しい精神的修行を経て創始された武道です。
合気道という武道は、空を行ずる事が根幹であり、そこから生まれる自由無礙の動きであり、大調和、愛気の動きである。空を行ずるという言葉をいいかえれば、自我の想念を無くするということであります。(武産合気より)
■目 的
相手を投げて優劣に自己満足するのではなく、自己修練として投げたり、投げられ(受け身)の稽古を通して、合気道修練の最大の目的である、自分の心から争う想いを無くし、あらゆる存在するものと調和できるよう和合の精神を培い、稽古にて自己の中にいまだ眠っている潜在能力を顕在化させ、自己の中心に愛と調和と感謝の意識を築きあげていくことを目指し、ゆるぎない自信を自分の中に確立することにあります。
■合気道には試合がありません。
合気道の創始者、植芝盛平開祖が試合をすることを厳禁しました。 試合による勝敗を意識する必要がないので、いたずらに他人と強弱を競うことなく、自己の内にある二元対立の意識、ネガティブな意識を消し、人格の向上を図る心身錬成の武道です。
■気と呼吸力
体(技法)を整える、心(意識)を整える、呼吸を整える、三つの行が合致すると合気道の特徴である呼吸力(肉体の思いが空っぽになると自然と内から出てくる力)が発揮される。肉体に力を入れたり、勝ち負けの意識があったり、争いの意識があったりでは感じられないことです。
植芝盛平開祖は、米ぬか3合持てれば合気道は出来ると言われました。
ここに合気道稽古の楽しさがあります。